絵手紙・短歌・川柳コーナー
出版部に送っていただいた作品をこちらでご紹介しています。ご投稿お待ちしています。
令和5年度の作品
短 歌
高崎中央支部 室橋玲子
窓辺から満開のかずらやばらを愛で
ひととき絵画の世界にあそぶ
満開のかずらをいっそう輝かせ
大地うるおし雨が降りいる
天空の高み目差して行きたしよ
こよい輝く月仰ぎつつ
地響きをさせて花火が打ち上がる
人生まだまだ花があるよと
冷房の苦手な母が猛暑日を
エアコンスイッチまっ先に押す
「馬車」と呼ぶ台車に夫はわれを積み
畑に苺を摘みに出かける
令和5年12月26日更新
短 歌
秩父三沢支部 眞下ケサ子
別れ惜しむ親子烏か群れさわぎ
畑の胡瓜と茄子齧られぬ
ひらひらと百日草にしじみ蝶
かまきりの鎌にねらわれている
散歩に来て顔馴染みなりし犬老いて
扇風機つけし玄関に居る
飾りつけ手伝いくれし娘ら去りて
ひとりもてなす盂蘭盆四日
甲子園の鍛え抜かれし熱戦や
野球部なりし吾子は還暦
令和5年9月15日更新
短 歌
秩父三沢支部 眞下ケサ子
寝たきりで四年を耐えし姑なりき
看取りしわれも老いて杖つく
子を七人内孫四人育てくれし
姑のご苦労いま偲ばるる
庭涼し紫陽花・ダリア・百日草
愛でつつ剪りてけさの供花とす
庭と畑守るためひたすら草を抜く
朝ドラ「らんまん」大好きなれど
老いし身に大きな励みいただきぬ
出講の師に短歌をほめられ
令和5年7月30日更新
短 歌
秩父三沢支部 眞下ケサ子
薫風に国旗はためく「昭和の日」
上皇さまとわれは同齢
老われに迎えるという喜びや
掃除に精出す連休の前
賑やかに庭で楽しむバーベキュー
前山に透け満月昇る
曽孫らに三沢の民話読み聞かす
テラスに寄せる新緑の風
このいとしき子らに平和の世であれと
戦時育ちの曽祖母われは
令和5年7月1日更新
秩父上町支部 浅見輝美
令和5年7月1日更新
短 歌
秩父三沢支部 眞下ケサ子
蕗の薹摘み天ぷらに揚げるのも
彼岸帰省の子らの楽しみ
当世に疎きわれにも長年の
相棒なりし耕耘機押す
いま採って来し楤の芽を手渡しに
喜びの声あげていただく
マスクとり花見賑わいいるテレビ
出かけぬわれも華やぐ安堵
わが庭を染めて咲き増す芝桜
スマホのあらば子らに見せたし