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東京第4教区・第54回洗足池弁財天例大祭

 5月28日(日)、東京第4教区が第1回から奉賛している第54回洗足池弁財天例大祭が、新緑と池の水面を渡る清々しい風が吹く中、4年ぶりに参加者の制限なく、来賓や近隣住民も多数列席する中で開催されました。

 東京都大田区にある洗足池は、大岡山支部にて清水窪弁財天が祀られている池の湧水が源の一つです。その流れが注ぎ込む池北端に、大正末頃まで祀られていた守護神である洗足池弁財天の祠が朽ちていたところ、洗足池畔が開発されていく中で地元の人々から再建の声が上がり、昭和9年に小島が造られて社殿が造営され鎮祀されたのです。

 当日は、まず第1部奉祭の儀が執り行われ、ご祭主である恵良彰紀千束八幡神社宮司による祝詞奏上、玉串奉奠の後、濱名英臣教区担任部長の先達で拝礼行事が行われました。

 第2部放生会・天茶供養の儀では、コロナ禍により中止されていた放鳥・放魚が4年ぶりに復活して長寿延命を祈念した後、万物への感謝と訪れる人々の安全や幸せを願い天茶の撒き供養を厳かに行いました。

 祝辞に立たれた恵良宮司は、かつて岸田英山先生を中心に社殿が創建されたことや、戦後に恵良宮司が祭礼を立ち上げられたこと等の歴史を紹介し、最後に「これからもお役に立てるよう頑張りたい」と話され、100歳を迎えられるもますます意気盛んなお言葉でした。

 原忠邦東京第4教区長は、謝辞において放生会の由来や意義に触れ「自然や生き物との生命のつながりを気づかせ、その恩恵の大切さを教えてくれる素晴らしい行事」と述べられました。

 世情を鑑みて直会はありませんでしたが、多くの地域住民が参拝され、篤く信仰を集めていることを実感しました。また、放魚する子供たちの健やかな姿は、参列者一同、生命・万物への感謝と今後の活力を培ったひと時となりました。

(東京第4教区 藤田和弘記)

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