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わかりやす解脱教え

9.

ゆずる

相手を先に自分を後に
「ゆずる」心は
社会の潤滑油です。

 

私たちの社会にはさまざまな仕事があり、それらは互いに関係しあって成り立っています。私たちの生活が便利で豊かなのは、見知らぬ誰かのはたらきがあるからです。ですから感謝の心で人に接することは社会を生きる基本です。そして相手を先に自分を後にという「ゆずる」行為は感謝の心の一つのあらわれです。
「ゆずる」ことは、人間関係をスムーズにする上でとても重要です。たとえば学校で学園祭の出し物をするときや、職場で新規プロジェクトを立ちあげるときなど、みんながみんな「自分が」「自分が」と、自分の意見だけを通そうとすれば、周囲との関係はトゲトゲ、ギクシャクしたものになりがちです。ゆずれるところはゆずり、お互いが納得できるようにすれば、やがて意見も一つになり、全員がやる気をもって取り組むことができるはずです。
また「ゆずる」ことは、自分の心を豊かにすることでもあります。たとえば電車の中でお年寄りに席をゆずれば、相手の喜びをもちろんのこと、ゆずった自分自身もなぜかしらうれしいものです。
人間には、人に喜びをおくることに喜びを感じる心が備わっています。ですから「ゆずる」心は相手を思いやる心であり、「ゆずる」行為は、自分も相手も幸せにする善行です。みんなの幸せのために、身近なところ、小さなことからゆずれる人になりましょう。

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